結膜嚢内に点眼された薬物は,涙液と混合した後,主として角膜を透過して眼内に移行します(めぐすりは涙と混ざり合った後、主に角膜を透過して目の中に移っていきます。)
めぐすりの1滴の量は約50μLですが,結膜嚢が収容できる水の量は30μLである。
そして結膜嚢には涙液が常時7〜10μL存在するので,収容できる点眼量は20〜23μLとなり,めぐすり1滴の半分近くは結膜外にあふれるか,あるいは涙点から吸い込まれて,涙小管→涙嚢→鼻涙管を通って鼻から喉へ排出されてしまいます。
また、めぐすりを何滴も点眼しても,眼内の薬物濃度は変わらず,あふれ出た成分や保存剤によりかえって目のまわりに炎症等を起すこともあります。
結論として、1回のめぐすりの量は1滴入れば十分で,1滴以上は全く無駄ということになります。