タバコの煙の中には約4000種類の化学物質があり、その中には薬の効きめを弱めたり、効きめの持続時間を短かくしたりする成分が含まれています。
その成分が肝臓にある薬物を分解する酵素を活性化して、タバコを吸っていない人よりも早く薬を分解してしまうのです。
しかも、1日20本以上吸う人はそれより少ない人に比べて、薬への影響がより頻繁に起こる傾向にあるといわれています。
例えば、解熱鎮痛薬(アセトアミノフェン)や喘息の薬(テオフィリン)、降圧薬(プロプラノロール)、精神安定剤(ジアゼパム)は効きめが弱くなります。
また、タバコの成分自身のために、種々の成人病(狭心症、高血圧症、脳動脈硬化症など)や胃・十二指腸潰瘍に直接悪影響を及ぼします。
タバコは『百害あって一利なし』。せっかく薬で治そうとしてもタバコのために台無しになっているなんてことのないよう、禁煙をおすすすめします。