同じような作用の薬を数種類のめば強力な作用が現れるし、逆の作用の薬をのめば効果が現れにくくなります。
また、たくさんの種類をのむことによって、ひとつひとつではでない副作用がでてくるということもあります。
このような効果を薬の相互作用といいます。
恐ろしいのは、2種類の薬をのめばその効果が1+1=2だと思っていると、3にも4にもなることがあり、薬の効果より副作用が現れる危険性が高まることです。
また、せっかく薬をいろいろのんでいるのに薬同士が効果を打ち消して効果がでないというのも困ります。
最近では、ある種の抗菌剤と鎮痛剤を一緒に服用するとけいれんがおこる可能性があることがわかり、一緒に服用することを避けるようになりました。
また、ある種の抗アレルギ-剤と抗真菌剤・睡眠導入剤の併用で作用の増強による副作用の発現が報告されています。
このように、薬を何種類ものむ時は、副作用を防止するためにも他の病院、診療科でもらっている薬を診察の際に見せることが非常に大事なこととなります。
市販の薬を服用していても同様です。
よく、「血圧の薬をのんでます」とか「胃薬をのんでます」とか言われる方がいらっしゃいますが、それだけではどんな作用の薬かわからないので、薬の実物か、薬品名を書きとめたメモなどを持って相談した方がよいでしょう。